歯医者は歯を削り過ぎ?

3/20/2023 公開

こんにちは、はやし歯科ほんまち院の林です。

先日のブログでむし歯を過不足なく削るためにう蝕検知液を使用する話をしましたが、よく患者様から聞かれるのは、ちっさいむし歯なのに、すごく削られた!という声です。

削"られた"というフレーズはよく聞きますが、歯医者側としては耳にするとちょっと悲しく思います。
なので、削"られた"と思われないように、まずむし歯除去の観点から説明したいと思います。

まず、むし歯は大抵入り口は小さく、中で大きく広がっています。しかも丸く、ではなく、エナメル質と象牙質の境目で横に広がっています。エナメル質とは歯の一番外側の部分のことで厚さ2.3mm前後、体の中で最も硬い組織で、象牙質はエナメル質の内側にあり、エナメル質より柔らかい組織です。

エナメル質と象牙質の境目で横に大きく広がったむし歯を完全に除去するためには、ある程度エナメル質をとらないと器具が届かず、むし歯を取り残してしまいます。また、たとえ硬いエナメル質であっても、象牙質の裏打ちがなく、厚さが薄くなったところを残すと、噛み合わせの力がかかると後で欠けてきて、せっかく治療しても詰め物が合わなくなってしまったりします。

それ以外にも色々理由はあるのですが、小さな入り口を、勿論必要最小限ですが、少し広げないといけません。

歯医者行ったら削られた、から、歯医者さんが削った、くらいのお気持ちになっていただけると嬉しいです。

はやし歯科ほんまち院では、むし歯治療でも歯を削る量は必要最小限に留め、治療過程を口腔内カメラで確認していただきますので、安心して治療を受けてください。